Euphorbia godana Buddens., Lawant & Lavranos
原産地:ジブチ
2005年に記載された種で、godanaという種小名は、本種の自生地であるジブチのゴダ山(Goda Mountains)に由来しています。
現在、流通している個体は1976年にJohn Lavranos氏とLeonard Newtonによって採集された2つの標本のうちのひとつで、かつては”Euphorbia species Lavranos 13176, Djibouti”として流通していたものです。
高さ30cm、幅40cmに達するクッション状の小低木で、花は黄〜橙色です。


自生地のゴダ山はジブチのタジュラ地方、タジュラ湾の北西に位置し、海抜1750m、ジブチでは最大の植生地となっています。godaはアファル語で「ねじれた」「食い尽くされた」といった意味を持ち、goda山の特徴的な尾根状の山容や峡谷を表しているようです。
goda山の気候は亜熱帯高地気候(ケッペン気候区分Cwb)で夏は暑く乾燥し、冬は寒冷です。気温は標高に強く左右され、高地は低地と比べ、平均で11℃低温で、冬季は夜温が10℃前後まで下がることもあるようです。夏は高地では30℃ほどとされています。
降水は冬季に多い地域ですが、夏季にも突発的な豪雨があったり、標高による霧の発生もあり、冬季降雨地帯というよりは「冬季優勢型の雨季」という表現の方が適しているように思います。

栽培について
比較的高地に自生していることから、栽培が難しい種として扱われることもありますが、性質は強健です。生育適温の範囲が広く、春〜秋にかけて成長が続きます。日本の夏にもへこたれず、暑さへの耐性が強い種です。冬季はハウス管理であれば5℃以上を保てれば大きな問題なく越冬可能です。
E.godana は自家受粉で種子を得ることができるようです(雌雄同株のユーフォルビアでは多くが可能)。
実生苗が市場に流通することはありませんので、チャレンジしてみる価値がある種だと思います。
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