Euphorbia furcata N.E.Br.
原産国:ケニア、タンザニア
ケニア、タンザニアに自生するユーフォルビアで、furcataという種小名はラテン語のfurcatus(分岐した、二叉になった)に由来し、本種の特徴である「二叉に分かれた棘」から名付けられました。

開花時には枝を赤く染まる

Southeast of Arusha, Tanzania
分布と形態
ケニア南東部〜タンザニア北東部のごく限られた範囲に分布しており、乾燥した砂質、岩の多い土壌に生息しています。標高300−915mの範囲で確認されています。
本種はEuph.uhligiana と近縁で、一見すると判別は困難ですが、種小名の由来にもなっている「二叉の棘」により判別可能です。枝は明確な4稜で、鋭く尖った結節部から二叉に分かれた棘を出します。
放射状に枝を無数に伸ばし成長していきます。開花時には枝が赤く染まり、美しさが際立ちます。

鋭く尖った結節部から二叉に分かれた棘を出す
塊茎を形成する種で、挿木でも、この塊茎をつくることが可能です(ただし、実生苗と同等の塊茎にするのは難しいかもしれません)。
栽培について
栽培は容易で、ケニア産ユーフォルビアの入門種として最適なユーフォルビアのひとつです。
南アフリカ原産の種と比較すると、耐寒性は低いため、その点には注意する必要があります。栽培経験上、最低気温は7〜8℃程度までが望ましいように思います。
もし、寒さで傷めてしまった場合は挿木も容易ですので、挿木で塊茎をつくるのに挑戦してもよいかもしれません。
塊茎に水分を蓄えることが出来ますので、大株ほど水やりの間隔を長めにとることをおすすめします。

塊茎種、地面に接地した枝からも塊茎を形成する

参考文献
Susan Carter.(1989).The Euphorbia Journal Ⅵ.pp.94-95.
Royal Botanic Gardens, Kew. (n.d.). Euphorbia furcata N.E.Br. Plants of the World Online. Retrieved April 2, 2025, from https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:346575-1/images
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